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へなちょこ英国食事典


A
ale エール
上面発酵ビールの総称でもある「エール」。イギリスでは最も一般的なビールとしてパブで生ビールとして供される。

生ビールの単位はパイントという単位で、1パイントが約570ミリリットル。通常は1パイントかもしくはその半量のハーフパイントで売られている。
afternoon tea アフタヌーンティー
イギリスの紅茶は美味しい。その最もハイソかつゴージャスな楽しみ方がこのアフタヌーンティー。ま、とりあえず言わせていただけるのならば時間にゆとりのない人には決してできない贅沢。

時間的にも午後3時からとかなので、お昼ご飯を一杯食べるわけにも行かないし、これを食べたら晩ごはんをたっぷり食べる余裕はなくなるよというくらい盛りだくさんなメニュー構成だったりと、なんか労働者階級とは一線を画した高級感にひたれてしまう。

近頃の高級ホテルで用意されてるクチだと、サンドイッチもキュウリだけじゃなくて種類豊富。

でも、その中にたった一切れひっそりと、キュウリのサンドイッチが用意されているあたりにトラッド好きイギリス人の意地を見る気がする。
B
baily's ベイリーズ
アイリッシュウイスキーをベースにしたクリーム・リキュールは当然、アイルランドの名産品。さらにそれは、アイスクリームにまで進化を遂げていた。もともとアイスクリームを飲んでるような酒だったわけだから、今まで誰もここに目をつけなかったこと自体フシギなんだけど。

このアイスクリームの存在をかなり以前から知っていて、イギリス、アイルランド限定発売だった頃に当地で念願のアイスクリームとご対面、写真撮影までして帰国しました。

そして帰国して一週間後に私が見たものは・・・。

国内のコンビニに並ぶ同アイスクリームの山。なんとも悲しいタイミングでの日本発売であった。
baked tomato ベイクド・トマト
トマトを加熱して食べるの料理は煮込み、トマトソースと数あれど、ダイレクトに焼くだけというのは・・・。しかも、オーブンで丸焼きとかじゃなくて切ったものをフライパンで焼く、というのは・・・。

ただでさえ水分の多いトマトを切って、その果汁あふれる切口をフライパンで熱するので「カリッとした食感」とか「香ばしい香り」とかいう要素は生まれる余地もない。

生の味に近いまんま、ぬる〜く熱された、シロモノ。フルブレックファストを注文すると、もれなく付いてくるこまりもの。
bitter ビター
イギリスのパブで飲まれるもっともメジャーなビールがビターと呼ばれる上面発酵方式の生ビール。

特徴は赤銅色でガスがソフト、クリーミーな泡立ち、など。ただし、本当にきめ細かく弱いガスなので予備知識のない日本人が飲むと気が抜けているように感じてしまう。

また、近頃はそうでもないようだが基本的には冷やさずに室温で提供される飲み物なので、冷えた中ジョッキになれた日本人は、ビールとビターは原料を同じくした別の飲み物と考えた方がいいのかもしれない。

これには日本人とイギリス人のビールの飲み方も影響しているだろう。日本人は一杯のビールをグイグイと飲んでノドを潤すがイギリス人は一杯に1時間近い時間をかけてチビチビとやる。1時間もかけて飲むのだから必要以上に冷えていることは望まれないし、ガスもソフトでかまわない。また、香りは冷やしすぎないほうがしっかりと楽しめる、というもの。

この飲み方の違いは、気候によるものもあるだろう。そのため、現地で飲むと美味しいが、日本で真似してもたいして美味しくないという声が聞こえる。
black pudding ブラック・プディング
血。血の味がする。

豚の血をスパイスとともにツナギを放りこんで練りこんでソーセージみたいにして輪切りにしたものを焼いて食す。フランスで言うブーダン・ノワールみたいなもの。

しかし、これは朝ご飯の一部。朝の早うから血を焼いて食う。油で焼いて食う。その味のこってり感たら、言うに及ばず。

イギリス通を自称する見栄っ張りな日本人が意地を張って「美味い美味い」と言いつつ、オレンジジュースで流しこむ姿が目に浮かぶ。
C
cereal シリアル
フルブレックファストの前菜として登場するコーンフレークとその仲間たち。日本では牛乳をかけて食べるだけ、というまるで兵糧攻めにあい、配給を断たれた兵士の食事のようなむなしい食べ方が一般的でどうも貧乏クサイイメージがつきまとう。

ただし、当地ではまず、シリアルの種類がびっくりするくらいある。ブレンドもOK。これでリッチ感40パーセント増し。さらに、牛乳だけでなくヨーグルトを混ぜたりハチミツを入れたり。そして、フレッシュ・フルーツやフルーツのコンポートを添える。

これで一気にぐっと、豪華な朝食のスターターに変身だ。って、これだけでお腹がいっぱいになるんですけど。
chedder チェダー
イギリスが世界に誇る自国産ナチュラル・チーズ。赤みがかった色合いと、優しい口当たり、噛むほどにコクをます滋味深さ。セミハード・タイプのチーズの至宝。

ただ、悲しむ点は類似品の多いこと。しかも、世界的にコピーされまくってる。ニュージランド・チェダーだのなんだのいう名称を許していていいのか。

カリフォルニアで作られた白ワインの「カリフォルニア・シャブリ」という名称の根絶に、国家が一致団結して立ちあがったフランスのおとなげなさを見習うべきなのではなかろうか。
chinese 中華料理
ロンドンで美味いものを安く食いたければ・・・。

「中華を食え」

日本人の先輩旅行者からのよくあるアドバイス。たしかに、日本人の口には中華は優しい。テイクアウトも充実していて安く済ませるのも現実に可能だ。
chips チップス
ポテトのチップスと呼ぶと、薄っぺらいカリカリのスナック菓子を思い出してしまうがイギリスのチップスは日本で言うところのフライドポテトもしくはフレンチフライというあれだ。

しかもたいていはメインではなく付け合せとしてついてくる。パブの料理なんかは、とにかく、これが付け合わせ・・・なんだけど、量が多い。とにかく多い。どっちがメインなんだかわからないくらい思いきってついてくる。日本のファーストフード屋に例えるなら、「ポテトのウルトラ・スペシャル・エクセレント・ゴージャス・ラードサイズ」といっても過言ではなかろう。

小袋入りのマスタードとかケチャップとかイギリス独特のスパイシーな中濃ソースなんかが取り放題な場合が多いので、そんなものをちょぴちょぴ付けながら食するわけだ。そうやって味に変化をつけないと、あまりのボリュームに食べてて飽きてしまう。ま、付けたからって完食できる保証はありませんが。

この山のようなチップスをかなり大きなサイズのホットドッグ用のようなパンに挟んだサンドイッチを見たことがある・・・のどがつまりそうですね。
chocolate チョコレート
イギリスはチョコバー大国だ。チョコレートというとベルギーが有名だが、ベルギーの高級感溢れるプラリネとは一転、イギリスは街中にチョコレート・バーが溢れている。

地下鉄のプラットホームにはチョコバーの自販機まである。面白いのはそれを買って食べるのが子供達だけではないというところ。スーツをビシッと着こなした思わずあこがれてしまうような英国紳士がポケットから取り出してはもしゃもしゃとかじりついている。それを見てると食べてみたくなるんだけど、甘い。とにかく甘い。カロリーも高そうだ。

なのに、チョコバーをかじっているような紳士達はなぜかスリムで身長が見上げんばかり。

糖質までもが骨格の形成に役立ってしまうのだろうか。アングロ・サクソン、おそるべし。
cidre サイダー
イギリスのサイダーは発泡性のリンゴ酒。フランス語で言うと「シードル」。
フランスとイギリスの文化の違いを感じるのは、フランスのそれは750ミリリットル、またはそのハーフボトルに瓶詰めされてシャンパンタイプのコルク栓がされたかたちで売られているのに対して、イギリスのそれはビールと同容量の330ミリリットルに瓶詰めされていること。

イギリスで、瓶詰めタイプよりもさらに一般的なのはパブで飲む生ビールスタイルの樽詰めのもの。ちょっと甘味が欲しい時にはいい。

でも日本のジュースのようなシードルよりは辛口でキレがある。ましてや日本のサイダーは本当にジュース。この味を真似たソフトドリンクだというが、結果はラムネ味になっている。
Cox( 's Orange Pippin ) コックス
何の変哲もないようなこぶりのリンゴ。ロンドンの街を歩いているとこれをかじりながら歩く人をよく見かける。

なかなかみずみずしくて美味しい。

イギリスにジュースの自動販売機がないのは「みんなこのリンゴでのどを潤すからジュースなんて必要ない」からだと、聞いたことがある。

でも、それは違うと思う。パブがあるからだろ。
Crisps クリスプ
日本で言うところのポテトチップ。ロンドンでチップスと呼ぶポテトはこれじゃない。

カリカリとクリスピーな歯ごたえ、たしかにクリスプと呼んで差し支えない。
イギリス独特のソース味だの、ヨーグルト味だの、なんだの、と日本では考えられないような味もあって面白い。一番驚いたのはマーマイト味。塩のボケたコンソメパンチみたいな味だったけど。

でも、よく考えたら日本ではポテトチップにわさびマヨネーズ味だの、お好み焼き味だのがある。イギリス人はそれを見たら、同じような驚きを抱くのだろう。

パブで夜はこれを軽くつまむ人も多い。だからなんだろうと思うんだけど、袋のサイズが小さい。一般的なのは日本の50円くらいの小袋サイズ。
F
fish and chips フイッシュ・アンド・チップス
イギリスの魚は美味い。日本と同じ島国で新鮮な魚にはこと欠かない風土条件。とてもシンプルに衣をつけてフライにした白身の魚は身がプリプリしている。しかし・・・付け合わせも揚げ物。そう、チップス。

しかも、量が多い。魚だけで26.5センチメートルの靴にも負けないんじゃないかという大きさなのに、チップスの量は皿の上にそびえる小アルプス。

味は・・・・ついてない。たしかに素材は美味い。美味いのだが。そこでケチャップ、ソース、マスタード・・・様々なソースが用意されていてそれを思い思いにかけて楽しむ。でも、もっとも一般的なソースはそれらのどれでもない。モルトビネガー。酢、だ。

アツアツ揚げたての巨大な魚と膨大なポテトにどばどばと酢をかけて食う。味覚とは・・・考えさせられる。
full breakfast フルブレックファスト
「イギリスで美味いものを食べたければ朝食を三度食え」(サマセットモーム)

やめておいたほうがいいと思います。マズイってわけじゃないんだけど、食べられません、そんなに。朝起きてすぐにこの脂、この量。なかなか厳しいものがある。

それから個人的にはベイクド・トマトとブラック・プディングは・・・なんとも・・・むむむ・・・。イギリス独特の食感のソーセージは好きだけど。
G
ginger beer ジンジャー・ビアー
ジンジャエールとは別物。そもそも、ジンジャー・エールの「エール」も、ジンジャー・ビアーの「ビアー」も「麦酒」を意味する言葉なのになぜこうして二種類の飲み物に発展したのかがフシギ。しかもともにソフトドリンクというあたりもフシギ。

ジンジャー・ビアーの味を日本人にわかりやすく表現するならば、「冷やしあめのしょうがの効いたもののソーダ割」とか「しょうが味の甘い白い砂糖がまぶしてあるおせんべい、あの白い部分の味のソーダ割」とかいうと伝わるでしょうか。

実は意外と気に入った飲み物の一つ。

かなり甘いドリンクなのにそれでも「ダイエット版」がある。

アメリカ人の好きなダイエット・コークもそうだけど、こんな部分でダイエットするのなら、チップスを食べる量を減らすとかそういう発想には至らないのだろうか。
I
irish stew アイリッシュ・シチュー
寒い国だけに家庭料理に煮込みが多いのは当然しかり。また、それを支えるのは各家庭にあるオーブン。煮込み文化はオーブンを育て、オーブンは煮込みを育てる。

アイルランドのシチューはたっぷりの野菜とラム肉をスープで煮込んだとてもやさしい味の煮込み料理。素朴な味付けで、冷え込む冬の夜に帰ってくる家族を思いながらコトコト煮込む母親の姿が浮かぶ味。

でも、量が多かった。私が食べる時は私の顔を思い浮かべてください、お母さん。そんなにたくさん食べきれない、やせっぽっちの日本人の顔を。
K
kebab ケバブ
ロンドンに意外に多いのがケバブ屋。イギリス伝統のフイッシュ・アンド・チップス屋と変らないんじゃないかというくらいよく見かける。ま、そのどっちよりも多いのがマクドナルドなんですけど。

ケバブの目玉商品はドネル・ケバブ。大きな串に刺した肉塊を直火で炙っているところからナイフでそぎとってたっぷりの生野菜と一緒にピタのようなパンにはさんでくれる。シシは串で焼いたサイコロ・ステーキのような肉をはさんだもの。どちらも、羊が主流でチキンなどのバリエーションあるも。

ご多分にもれずこのサンドイッチもパンにはさんだらキャッチャーミットみたいな大きさで、中にたっぷり入ったタマネギは生だった。
M
malt vinager モルト・ビネガー
ビールの国イギリスらしい麦芽を原料とした酢。日本に米酢が、フランスにワイン・ビネガーがあるのと同様でしょう。でも、使い方が違う。

その最たるものがフィッシュ・アンド・チップス。魚のフライとポテトフライに直接、ドバドバとかけて食す。タルタルソース、ケチャップ、マスタード・・・・・・いろいろあるけどそのあたりと並列に扱われている・・・。

味わいはまろやかで、日本の酢ほどツンツンした印象はない。
marmite マーマイト
大英帝国最大の謎の食物。味、香りともにコンソメをペーストにしたようなものだと思っていたのだが。純植物性のペースト。使用方法としては、トーストしたパンにうす〜く、伸ばして食べる。

一体、なんなんだろう。マーマイト。

日本人がノリの佃煮をごはんに伸ばして食べる姿が、イギリス文化の中ではこういうかたちで発展したのだろうか。今後更なる研究を要する謎の食材。

ただし、本国でも好きキライのわかれる食品ではあるようで、以前見た広告看板には、 マーマイトを持ってニコニコ笑う男の子としかめっ面の女の子が対比させるように描かれていた。
mineral water ミネラル・ウォーター
イギリスのスーパー、コンビニにはペットボトルのミネラルウォーターが多く売られている。イギリスの水道水は飲用は可能。だが、やかんの底に結晶がたまるほどの硬水。そこでやわらかい水を飲みたければ・・・ということになるのではないだろうか。実際、ウイスキーの産地として名高いスコットランドの天然水は軟水。

また、写真のようにスパークリング・ウォーターも一般的。基本的に、その炭酸ガスは非常にきめ細かくソフトで、微炭酸飲料に近い喉越しである。
musles ムール貝
カキと並んでヨーロッパの臨海地域で人気の貝がムール。大英帝国の一人前は食べる量がハンパじゃないので日本人は一人では注文しないほうが賢明。

写真のムールはダブリンのレストランの一人前。かわいいミニチュアのバケツにワイン蒸しが盛りつけられているように見えるが、バケツはミニチュアではない。正味、バケツだ。
P
parsnip パースニップ
大英帝国最大の謎の野菜。フランス料理やイタリア料理の食材には見ないし・・・。見た目はまるでオフ・ホワイトの人参。味は・・・イモが近い・・・か。つかみどころのない野菜だ。さらなる研究を要す。
R
roast beef ロースト・ビーフ
「イギリスにいったら食べてみよう」と、よくガイドブックに書かれているロースト・ビーフ。

日本人はロースト・ビーフというと、薄切りのハムのような牛肉を思い浮かべるが、イギリスのものはおおむね豪快なまでに肉厚。どちらかというと、塊のまま焼いて切り分けたステーキのようなかんじ。ソース、薬味は肉汁のグレービーソースと、ホースラディッシュと呼ばれる西洋ワサビが多い。

付け合わせには、チップスよりもマッシュポテトが多いイメージ。おなじイモ料理でも後者の方が、少しだけ格調高い印象のせいでしょうか。
S
sandwitch サンドウィッチ
イギリスのサンドウィッチは美味しい。さすがパン食、とくに「食パン文化」の国。

カフェにはパックされた様々なサンドウィッチが並んでいるほか、パンと具が何種類もショーウインドウに飾られていて、「サンド(砂)」と「ウィッチ(魔女)」以外なんでもはさめるというところから名付けられた、という説があながち的はずれでもない気がしてくる。ま、時々は「砂」の方がよかったんじゃ・・・というようなシロモノにも出会えますけど。

より有名な名称の由来の説としてはカードゲーム(おそらく「ブリッジ」というゲーム)に熱中して食事の際もゲームを中断したくなかった伯爵がカードを持った反対の片手で食べられる料理を、と考え出したというけれど。その人の名前が「サンドウィッチ伯爵」。歴史的に何をした人なのかは存じ上げませんが。
sausage ソーセージ
イギリスのソーセージはマズイ。

よく聞く話。

こんがりと皮目が焼けていて、かじったらプリッとした弾力を感じて、さらに歯に力を入れるとパリッと皮が破けて肉汁がじゅ〜っ・・・と、出てきそうに見えるんだけど、ね。こんがりと焼けているのに、かじったら「ぐにゃっ」としていて、口の中ではもごもごとした食感。

ツナギが多いんだな。

ドイツ風とうたわれたソーセージになれた日本人の口にはまるで違う食物に思えるだろう。でも、私はこれはこれで捨てた物ではないと思う。この「ぐにゃっ・・・もごもご」は。味にメリハリのないイギリスには食感のメリハリも・・・・・ない。
scones スコーン
イギリスで最も優雅なひととき、アフタヌーンティーを彩る伝統のお菓子。
クッキーと固いパンの中間のような歯ざわりに意外としっとりとした食感。ここにもやはりサクサクした食感はないのか。

スコーンにつけるジャム、ジェリーのたぐいも美味い。 でも、もっともそれをそれらしくしてくれるのは「クローテッド・クリーム」。 超濃厚な生クリーム。またはほんのりと甘味を感じさせるバター、のようなもの。ク ローテッド・クリームとジャムかジェリーを組み合わせて、たっぷりとスコーンに塗って食す。至福の一瞬。まちがってもカロリー計算をしてはならない。
smoked salmon スモーク・サーモン
魚の美味いイギリスには当然のようにスモークされた魚介はたっぷりと存在する。 フィッシュ・アンド・チップスにも使われるイギリス独特の白身魚ハドック、 ニシン、ムール貝、牡蠣。そして、サーモン。脂ものって、 ジューシーなスモーク・サーモンは絶品。

ただし、フルブレックファストのチョイスメニューにあるスモーク・サーモンの スクランブルエッグに混は要注意。これはよっぽど卵が好きなら食べていいかもしれないが、 普通の人はダチョウの卵を使ったんじゃないのか、 と、問いただしたくなるボリュームにダウン必至。

まあ、それだけが「特盛り状態」なわけではないですが。
soda bread ソーダ・ブレッド
アイルランド独特の伝統的なパン。イーストを使わずに作るため、しっかりとした歯ごたえで、かめばかむほど味が出るタイプ。

ひとかみごとに口の中に深い味わいが広がるが、固すぎて老人むきとは言いがたい。 ましてや、ソースを絡めて食べるなんて、フランスパンのような使い方は、とうてい不可能。
spaghetti スパゲッティ
私たちの知っているスパゲッティとはまず見た目が違う。いや、私たちも昔はこんなスパゲッティを見ていたはず。いつのまにかイタリア料理が身近になり、「アルデンテ」という単語が浸透したため忘れてしまっていた、あのスパゲッティだ。喫茶店の、ぐにゃぐにゃの赤いスパゲッティ。

大英帝国の食文化はスパゲッティの歯ごたえ、という食感さえも奪ってしまった。そして、トマト味を絡めたこのパスタをトーストの上にのせて食べる。

「気持ち悪い。」

いや、そう言う前に日本人はヤキソバパンをなんとかしなくてはなるまい。
steak and kidney pie ステーキ・アンド・キドニー・パイ
キドニーとは「腎臓」。名前を聞いて一般的に思い浮かぶ料理はビーフ・ステーキの横にキドニー・パイなる付け合わせが添えられた一皿の構図ではなかろうか。

だが、実際には『「ステーキ&キドニー」の「パイ」』であって、牛肉と腎臓を一緒に煮込んだシチューをパイ皮で包んだり、煮込みにパイ皮を添えたもの。

名称の中の「&」がどの単語をつないでいるのかを把握しないと冒頭のような誤解がうまれる。小学校で習うかっこのついた掛け算と足し算の関係のようなものだ。

しかし、それだけではない。料理が出てくると、名称のどこにも入っていないのに、まるで主役をしのぐかのようなボリュームで「アレ」がついてくる。

チップス・・・。

まぁ、それはこの料理にかぎったことではないけれど。
stout スタウト
アイルランド特産の黒ビール。

元来はロンドンで作られた「ポーター」というスタイルのビールがアイルランドに伝わり独自の発展を遂げた物といわれている。

一般的な「アイリッシュ・スタウト」の特徴は漆黒の色合いと、香ばしい香り、そしてシャープな苦味。この苦味が「ドライ・スタウト」と呼ばれる所以だ。日本でも「ギネス」という銘柄が著名。他には「ビーミッシュ」「マーフィーズ」など。

アイルランドに伝わり独自の発展を遂げた、といわれるスタウトだがロンドン産のスタウトと いうものも、なぜか、ある。そちらは「スゥィート・スタウト」と言われ、チョコレートを思わせる香ばしく甘い味わいが特徴とされる。
T
tea 紅茶
イギリスの紅茶は美味しい。なぜかは知らねど美味しい。おそらく水のせいなのではないか、と、思うのだが。

アフタヌーン・ティーを筆頭に飲み方は圧倒的にミルク・ティー。カフェやティー・ルームのテーブルにはシュガー・ポットと一緒にたっぷりとミルクの入ったピッチャーも置かれている。

ミルク・ティーを飲む時に、カップに紅茶とミルクのどちらを先に注ぐかで、出身階級がわかると 言われているそうだが日本人には関係ない。

紅茶の本場として名高いロンドンだが一部の高級なティー・ルーム以外では ティー・バッグの紅茶が供されることが多い。 だが、それでも美味いのはなぜだろう。 水か。それとも、雰囲気か。はたまた本場の意地なのか。
thai food タイ料理
さすが、かつて世界を掌中に収めた大英帝国。インドを筆頭にエスニック料理は数多い。中でも、インド、中華に続いてよく見かけるのがタイ料理。テイクアウトやマーケットの屋台まであらゆるところに存在している。

味の方もおおむね日本のタイ・レストランで食べるものに負けてはいない。 ただ、確実に日本のレストランに勝っているもの・・・それは、量。